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口頭

単一イオンが半導体に誘起する過渡電流の計測システムの開発

小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武

no journal, , 

イオン1個が半導体に入射したときに発生するシングルイベント過渡電流の位置依存性を評価することのできるIPEM(Ion Photon Emission Microscopy)装置の開発を行った。IPEMはイオン照射部, 試料, 発光体, ミラー, 顕微鏡,2次元位置検出器(Position Sensitive Detector: PSD)から構成される。今回はPSDの替わりにイメージインテンシファイア(Image Intensifier: I.I.)と高感度CCD(Charge Cooupled Device)カメラを用いるという工夫を行った。CCDを採用することで、顕微鏡像を観察しながら光学的なアライメントすることが容易となった。IPEMの測定では、まず、イオンが発光体を通して半導体に入射する。半導体で発生するシングルイベント過渡電流を高速デジタルオシロスコープで検出する。一方、発光体における発光は光学系を通じてCCDで結像する。シングルイベント過渡電流とイオン誘起発光位置を組合せることで、重イオン感受性の高い部位をマッピングすることができる。開発中のIPEM装置を利用して、Amからの5.5MeV Heイオン1個が発光体に入射したときにスポット状の発光を確認することに成功した。

口頭

レーザー駆動単色X線と放射線生物学への応用

錦野 将元; 佐藤 克俊; 石野 雅彦; 長谷川 登; 加道 雅孝; 河内 哲哉; 沼崎 穂高*; 手島 昭樹*; 岡野 泰彬*; 大島 慎介*; et al.

no journal, , 

近年の超高強度レーザーの開発により、高輝度の単色X線パルスの発生が実現しつつある。一方で、X線マイクロビームの細胞照射によるバイスタンダー効果の研究をはじめとする生物学の分野や、光子活性化療法やX線血管造影等の医療,医学分野において単色X線パルスの有用性が認識されはじめており、レーザー駆動による単色X線源を実現することができれば、従来の大型放射光施設よりも格段に小型,安価で高輝度な光源として、生物学,医学分野をはじめとする諸分野へ大きな貢献をすることができる。本研究では、高輝度な単色X線パルス発生とともに、その単色X線源を使った生物学や医学分野への応用研究への展開を目的としている。そこで、大阪大学大学院医学研究科・医用物理学講座及び大阪大学レーザーエネルギー学研究センターと共同で超短パルスレーザーによって発生させたレーザープラズマX線及び、軟X線レーザーを利用したX線マイクロビーム照射装置の開発及び、その装置を用いた放射線生物影響に関する応用研究を進めている。講演では、今超短パルスレーザープラズマX線の持つ超短パルス,高輝度,単色エネルギー,高空間コヒーレンスであるという特徴を活かしたがん細胞における放射線生物影響研究を展開について発表を行う。

口頭

軟X線照射による水素化DLC膜からの水素放出過程

神田 一浩*; 寺岡 有殿; 戸出 真由美; 松井 真二*

no journal, , 

軟X線照射によるダイヤモンドライク炭素(DLC)膜中の改質効果を調べるために、未照射の水素化DLC膜と軟X線照射(300mA$$cdot$$h)した水素化DLC膜の昇温脱離スペクトル(TDS)を測定した。昇温は373Kから1073Kまで87.5K/minの速度で行った。水素分子のTDSでは、未照射の水素化DLC膜で470K付近に大きなピークが観測され、軟X線照射後の試料ではこのピークが見られない。弾性反跳分析によるDLC膜の水素量測定でも300mA$$cdot$$hの照射で水素量は大きな減少を示した。これらの測定から、水素は300mA$$cdot$$hの軟X線照射により脱離すると結論した。

口頭

シリコン中のフッ素-空孔欠陥の電子スピン共鳴観察

梅田 享英*; 磯谷 順一*; 大島 武; 小野田 忍; 森下 憲雄

no journal, , 

シリコン(Si)半導体中のフッ素(F)関連欠陥の構造を同定するため、チョコラルスキー法で作製したSi基板へ7.5$$sim$$15MeVのエネルギーでFを10$$^{15}$$$$sim$$10$$^{20}$$/cm$$^{3}$$の濃度導入し、電子スピン共鳴(ESR)を用いて生成される欠陥を調べた。その結果、F0, F3, F4とラベルつけされた欠陥シグナルが観測された。EPR分光の特長である微視的起源解析の結果、これらはFと空孔(V)の結合した複合欠陥(F$$_{n}$$V$$_{m}$$)であり、その空孔欠陥がV$$_{2}$$又はV$$_{4}$$程度に相当する構造を有することが明らかとなった。

口頭

高品質CBO結晶を用いた高効率Nd系レーザー光の第二高調波光生成

鈴木 将之; 桐山 博光; 中井 善基; 岡田 大; 大東 出; 影林 由郎*; 横田 利夫*; Bolton, P.; 大道 博行; 近藤 公伯; et al.

no journal, , 

CBO結晶は、波長1$$mu$$m帯レーザーの第二高調波発生に対して高い非線形光学定数及び高いダメージ閾値を有するため、高効率・高エネルギーグリーン光生成の可能性を持っている。近年、トップシード法を用いることで高品質,大型のCBO結晶成長が可能となった。このような背景から高品質CBO結晶を用いて、波長1$$mu$$m帯レーザーの第二高調波発生の要素試験を行った。基本波レーザーには、Nd:YAGレーザー,パルスエネルギー2.0J,パルス幅10ns(FWHM),繰り返し10Hzを用いた。空間的に均一なビームプロファイルのまま基本波レーザー光を結晶に入射するために像転送光学系を用いてレーザー光をCBO結晶(サイズ10mm$$times$$10mm,長さ10mm)まで導いた。結果として、基本波レーザーエネルギー2.0Jに対してグリーンエネルギー1.2J,変換効率60%を達成した。またビーム形状も入射レーザー形状とほぼ同等の良好な空間的に一様な良好なプロファイルが得られた。本実験結果よりトップシード法を用いたCBO結晶はグリーン光生成に非常に有効な結晶の一つであることがわかった。

口頭

電子線照射を施したp型4H-SiCエピ膜における熱処理後の過剰キャリアライフタイム

加藤 正史*; 松下 由憲*; 市村 正也*; 畑山 智亮*; 大島 武

no journal, , 

耐放射線性半導体への応用が期待される炭化ケイ素(SiC)半導体中に、電子線照射により発生する欠陥が伝導キャリアの寿命へ及ぼす影響を調べた。試料にはp型の六方晶(4H)SiCエピタキシャルを用い、160keV電子線を1.0$$times$$10$$^{16}$$/cm$$^{2}$$又は1.0$$times$$10$$^{17}$$/cm$$^{2}$$照射した。また、照射後、1000$$^{circ}$$C窒素中で10分間熱処理を行った試料も併せて調べた。照射前後のキャリア減衰曲線を反射マイクロ波光導電減衰で調べたところ、照射量の増加とともに減衰が早くなることがわかり、これより、キャリアの寿命が短くなることが明らかとなった。また、熱処理を行うことで減衰曲線の減衰が遅くなり、キャリアの寿命が長くなったことが判明したが、未照射試料の値までは戻らず、今回の熱処理では結晶性が完全には回復しないと帰結された。

口頭

巨大TMR効果に影響を及ぼすC$$_{60}$$-Co化合物の電子/スピン状態,2

松本 吉弘; 境 誠司; 圓谷 志郎; 永松 伸一*; 北條 育子*; 藤川 高志*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; 前田 佳均; 横山 利彦*

no journal, , 

2006年以降、われわれはC$$_{60}$$-Co化合物のマトリックス中にCo結晶粒が分散するC$$_{60}$$-Coグラニュラー薄膜で、巨大トンネル磁気抵抗(TMR)効果($$Delta$$R/R$$_{min}$$=$$sim$$1000%)が生じることを明らかにしてきた。最近の分光研究から、C$$_{60}$$-Co化合物中に存在する局在dスピンにより、C$$_{60}$$-Co化合物/Co結晶粒界面に高偏極スピン状態が誘起されることがTMR効果発現の原因と推測されている。したがって、C$$_{60}$$-Co薄膜で生じるスピン依存伝導機構を理解するには、C$$_{60}$$-Co化合物の電子/スピン状態を明らかにすることが極めて重要である。本研究では、組成比の異なるC$$_{60}$$-Co化合物(C$$_{60}$$Co$$_{x}$$, x$$<$$5)について放射光による分光解析を行った。結果として、C$$_{60}$$-Co化合物中のCo原子は2価の低スピン状態(Co(II)LS, d$$^{7}$$)で、かつ同スピン間にxの値に応じて反強磁性的なスピン間相互作用が存在していること、一方でC$$_{60}$$-Co化合物中の局在dスピンとCo結晶粒との界面で強磁性的なスピン相互作用が生じていることが明らかとなった。

口頭

OPCPA励起用短パルスLD励起Nd:YAGレーザーシステムの開発

岡田 大; 中井 善基; 桐山 博光; 田中 桃子; 越智 義浩; 笹尾 一; 杉山 僚

no journal, , 

融合光新創生ネットワーク拠点では、学術創成から新産業基盤創出までにまたがる光新創成を目指した拠点を形成するために、超広帯域の高品位高輝度の光源開発(QUADRA【Quality Ultra ADvanced RAdiation Sources】)を実施している。QUADRA光源を構築することにより、パルス計測によるその場診断法や、パルス波形等の制御による新しい物質分離や同位体分離実証手法開発、またQUADRAを用いて高輝度のパルス$$gamma$$線を発生することで新しい核分光手法の開発などの利用研究が可能となり、とりわけ原子力分野の光科学技術分野への参入が期待される。原子力機構では、QUADRAの主要装置である高平均出力極短パルスレーザーシステムの要素技術として、半導体レーザー(LD)励起による短パルスNd:YAGレーザー増幅器の試作に着手し、この増幅光を励起光源とした、高繰り返し動作における広帯域の光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)技術に関する基礎研究を開始している。講演では、OPCPA励起用の短パルスLD励起Nd:YAGレーザーシステムについて発表する。

口頭

プロトンビーム描画による波長1.5$$mu$$m帯用PMMA導波路の試作,2

三浦 健太*; 町田 裕貴*; 上原 政人*; 花泉 修*; 石井 保行; 佐藤 隆博; 高野 勝昌; 大久保 猛; 山崎 明義; 井上 愛知; et al.

no journal, , 

本研究は集束プロトンビーム描画(Proton Beam Writin、PBW)を用いてPMMAの照射部の改質を行うことで、小型かつ、省出力で動作する光スイッチの製作を目的としている。これまでに、PBWを用いてPMMAの導波路を試作し、波長1.55$$mu$$mにおけるシングルモード伝搬を初めて実証した。今回コア幅を4$$sim$$16$$mu$$mの範囲で変えた複数のPMMA直線導波路を同一基板上に作製し、シングルモードとマルチモードの境界になる幅を実験から特定することによって、この導波路構造におけるシングルモード条件を明らかにしたので報告する。具体的にはコア幅を、4$$sim$$16$$mu$$mの範囲で2$$mu$$m刻み(設定値)で変えた導波路の製作と、波長1.55$$mu$$mにおける幅8$$mu$$mの導波路の近視野像(基本モード)及び幅10$$mu$$mの導波路の近視野像(高次モード)の観察結果を示す。この結果から、PMMA導波路がシングルモードとなる幅の最大値は、8$$sim$$10$$mu$$mの範囲であることがわかった。発表ではこれに加えて、これらの導波路の伝搬損失の評価やコア層の厚さの最適化に関しても言及する。

口頭

集束プロトンビーム描画によるSU-8モールドを用いたPDMSマイクロ流路の作製

椎根 康晴*; 西川 宏之*; 森 敏輝*; 佐藤 隆博; 石井 保行; 神谷 富裕; 中尾 亮太*; 内田 諭*

no journal, , 

本研究の目的は、PBW(Proton Beam Writing)技術を用いて高アスペクト比構造を有する3次元誘電泳動(Dielectrophoresis, DEP)デバイスの作製を行うことである。今回、PBW技術とソフトリソグラフィー技術とを組合せることで、3次元DEPデバイスを簡便に作製法できることが示せたので、これに関して発表を行う。この簡便な製作法としてPBWにより作製したSU-8モールドを母型とし、これにPDMS (poly-dimethylsiloxane)転写液を流し込むことで、ピラー・マイクロ流路の一括転写を行った。発表の中ではPBW技術とソフトリソグラフィー技術を用いることで簡便に3次元誘電泳動デバイスの作製を行うことができることに関して言及するとともに、今後の課題としてDEPデバイスとして誘電泳動実験やPDMSピラーのアスペクト比の向上に関しても言及する。

口頭

集束プロトンビーム描画によるPMMA母型を用いた高アスペクト比Ni電鋳

田邊 祐介*; 西川 宏之*; 渡辺 徹*; 関 佳裕*; 佐藤 隆博; 石井 保行; 神谷 富裕

no journal, , 

本研究の目的は、集束プロトンビーム描画(Proton Beam Writing, PBW)を用いてPMMAによる高アスペクト比の微細構造体を製作し、これを母型として電鋳を行うことにより、高アスペクトを有するNiの微細構造体を製作することである。今回、10$$sim$$数10$$mu$$m厚の高アスペクト比を有するNi微細構造体を製作するため、PBWと化学エッチングを用いてPMMAの高アスペクト比の微細構造体の製作と、これを母型としたNi微細構造体の製作及びこの良否に関する検討を行ったので報告する。具体的には、PBWで製作したCu基板上のPMMA母型(膜厚15$$mu$$m)を用いて電鋳を行うことで、Ni微細構造体が製作でき、さらに、これのSEMによる観察から、200$$mu$$m角の領域において均一にNiが充填されていることや、側面の観察から、母型であるPMMAの平滑な表面が電鋳で反映されることがわかったので、これらに関して報告する。また、この発表の中では露光,現像、及び電鋳の条件を同じにしても、母型のパターンや厚さによってNi構造体に不良が生じること、特に点状パターン(膜厚15$$mu$$mのPMMA母型)では、2$$mu$$m程度の微細穴には電鋳ができないことが確認されたので、今後、アスペクト比やパターンの異なるPMMA母型の作製に適した、PBW露光及び現像条件を明らかにすることの必要性に関しても言及する。

口頭

走査透過型電子顕微鏡によるシリコン基板上に生成した$$beta$$-FeSi$$_{2}$$薄膜の界面構造解析

笹瀬 雅人*; 山本 博之

no journal, , 

鉄シリサイドには半導体材料として期待される$$beta$$-FeSi$$_{2}$$のほか、異なった特性を持つ$$alpha$$相や$$gamma$$相などが存在するため、結晶性の$$beta$$相のみからなる薄膜形成が種々の方法で試みられている。これまでのわれわれの結果から、イオンビームスパッタ蒸着(IBSD)法を用いた成膜においては、イオンビームによる基板の表面処理が重要であり、最適条件下では原子レベルで急峻な界面が得られることが期待される。本研究では、Si(100)基板上にIBSD法で作製した$$beta$$-FeSi$$_{2}$$薄膜の原子レベルでの界面構造評価を行った。界面は、走査透過型電子顕微鏡(STEM)による高角度円環状暗視野結像(HAADF)法を用いて評価した。作製した薄膜の界面構造は基板のスパッタ処理条件に依存し、本実験における1keV, Ne$$^{+}$$で処理したSi基板表面には、原子レベルで急峻な界面を有する薄膜が形成された。STEMによる結果から、薄膜は$$beta$$-FeSi$$_{2}$$(100)面がSi(100)面上に一定の角度を持ちながら成長することが確認された。

口頭

高強度レーザーの高コントラスト・高ビーム品質技術

桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也; 笹尾 一; 田中 桃子; 越智 義浩; 田上 学*; 岡田 大; 近藤 修司; et al.

no journal, , 

ペタワット(1千兆ワット)のピーク強度を有する超高強度レーザーの小型化,信頼性の向上に伴い、レーザー駆動粒子加速をはじめとした相対論領域の超高強度利用研究が推進されている。このような利用研究を推進するうえで極めて重要なのは、コントラスト(メインパルスとそれに付随する背景光の強度比)である。光パラメトリックチャープパルス増幅法を改良し、高強度チタンサファイアレーザーに世界に先駆け導入することで不必要なノイズ成分をメインパルスに対して1000億分の1以下に抑えることに成功したので紹介する。また、高効率増幅や信頼性などの向上のために回折光学素子を導入し、空間的にほぼ完全なフラットトップの良好なパターンを得ることができたので併せて報告する。

口頭

電子・イオン照射効果による水素吸蔵合金の吸蔵能変化

阿部 浩之; 大貫 駿*; 松村 義人*; 大島 武

no journal, , 

より高機能な水素吸蔵合金材料の開発を目指して、表面近傍の欠陥導入が吸蔵能に及ぼす効果を調べた。これまでイオン照射による吸蔵反応速度の向上を報告してきたが、本研究ではイオン照射に比べ容易かつ廉価な電子線照射を実施し、水素吸蔵合金の水素化速度を改善することを試みた。電子線は1$$sim$$2MeVまでを照射し、照射量は$$sim$$10$$^{17}$$/cm$$^{2}$$を実施した。その結果、未照射サンプルに比べ、水素化速度は2倍速くなり水素吸蔵反応速度の改善が見られた。したがってイオン照射だけでなく電子線照射においても、材料表面改質が有効であることが判明した。

口頭

超重力場処理後の超イオン伝導体$$alpha$$-AgI中の同位体の空間分布

小野 正雄; Hao, T.; 岡安 悟; 井口 裕介*; 江坂 文孝; Bagum, R.*; 春木 理恵; 真下 茂

no journal, , 

われわれは、地上重力の数十万倍の強い遠心加速度場下の原子の沈降に関する研究を展開し、これまでに、固体合金中の異種原子の沈降現象や、単金属や合金中での同位体の沈降現象を確認してきた。本研究では、147$$^{circ}$$C以上で超イオン伝導性を示すヨウ化銀(AgI)に関して、温度220$$^{circ}$$C、最大遠心加速度40万G及び61万Gにて超遠心実験を行った(1G=地上重力)。超遠心後の試料についてのEPMAによる組成分析から、61万Gの遠心加速度場下でも試料全体でAgIの化学量論組成が保たれることがわかった。一方、二次イオン質量分析器(SIMS)を用いて超遠心後の試料断面のAgの同位体存在比の変動を調べたところ、40万G及び61万Gいずれの場合も、重力方向に$$^{109}$$Agが増加し、$$^{107}$$Agは減少する同位体存在比の空間分布変化が確認された(図は40万Gの場合)。これは、遠心力でヨウ素の副格子中のAgの自己拡散に方向性が生じ、重い$$^{109}$$Agが重力方向に移動し、チャージバランスが保たれるように逆方向に軽い$$^{107}$$Agが移動したものと考えられる。また、同位体比の空間分布変化はある重力場を境に変化が急激に顕著になることを見いだした(今回の実験条件では23万G付近)。

口頭

高強度UVレーザー場中エタノールの解離性イオン化における光電子光イオン同時計測

生田 朋也; 穂坂 綱一; 板倉 隆二; 赤木 浩; 山内 薫*; 神成 文彦*; 横山 淳

no journal, , 

強レーザー場によるエタノールの解離性イオン化に関して、最近、イオンと光電子の同時計測が行われ、電子励起状態へ直接イオン化する過程と電子基底状態へイオン化した後に電子励起する段階的な過程の2経路が存在し、強度やパルス幅を増やすと段階的過程の寄与が増えることが明らかとなっている。本研究は、近赤外パルスに比べ、解離が促進する紫外パルスの場合に関して、光電子・光イオン同時計測を行い、イオン化・電子励起機構を調べた。

口頭

高強度レーザーを用いた薄膜ターゲットからの陽子発生

匂坂 明人; 森 道昭; Pirozhkov, A. S.; 余語 覚文; 小倉 浩一; 織茂 聡; 西内 満美子; 反保 元伸; 榊 泰直; 堀 利彦; et al.

no journal, , 

高強度レーザーと物質との相互作用により生成される高エネルギーのX線,イオン,電子は、テーブルトップの量子ビーム源として注目されさまざまな応用が提案されている。特に高エネルギーイオンについては、医療用としての小型加速器への利用が期待されている。今回、レーザー駆動の高エネルギーイオン発生を目的とし、薄膜ターゲットからの陽子発生実験を行った。日本原子力研究開発機構設置のチタンサファイアレーザー(J-KAREN)を用いて、薄膜ターゲットに照射した。レーザーのパルス幅は、半値全幅で40fsであった。集光強度は$$sim$$5$$times$$10$$^{19}$$W/cm$$^{2}$$であり、ターゲット裏面方向に発生する陽子をTOF(Time of Flight)分析器により測定した。厚さ2.5$$mu$$mのステンレスターゲットを用いた場合、プロトンの最大エネルギーは7MeV程度に達した。

口頭

医療用レーザー駆動陽子線加速器の実現に向けて; 伝送・照射テストビームラインにおける汎用粒子線伝送コード(PARMILA)のベンチマーク実験

西内 満美子; 榊 泰直; 堀 利彦; Bolton, P.; 小倉 浩一; 余語 覚文; Pirozhkov, A. S.; 匂坂 明人; 織茂 聡; 森 道昭; et al.

no journal, , 

医療用レーザー駆動陽子線加速器の実現には、(1)レーザー,(2)陽子線源,(3)ビーム伝送・照射系の開発が必要である。本講演では、(3)「ビーム伝送・照射系の開発」の項目における現状報告を行う。レーザー駆動陽子線は、既存加速器におけるビームとは全く異なる特徴:短パルス・超高電流・低エミッタンスを持つ。これらの類稀なパラメータを活かした加速器を設計するには、既存の加速器において使用されている伝送・照射系をそのまま適応するのではなく、固有の設計をする必要がある。設計のためには信頼のおける粒子線伝送コードが必要不可欠であるが、レーザー駆動陽子線に対するベンチマーク済みの粒子線伝送コードは存在しない。そこでわれわれは、J-PARCの設計にも用いられている汎用粒子コードPARMILAを選択、ベンチマーク実験のためのテストビームラインを設計、ベンチマーク実験を行った。原子力機構関西光科学研究所におけるJ-KARENレーザーを用いて2.0MeVのレーザー駆動陽子線を1Hzで安定に発生させ、テストビームラインに導いた。陽子源において100%のエネルギー広がりを持ち半角10度以上の広がり角を持って発生する陽子線を永久四重極磁石からなる収束系で空間的に収束、さらに位相回転空洞と偏向電磁石によって2.0MeV付近にバンチングさせ単色化を行い収束点へ導き、空間分布と時間波形を計測した。結果はPARMILAによるシミュレーションと非常によく一致し、PARMILAコードがレーザー駆動陽子線に対しても適応可能であり、実機の設計に使用可能であることを示す。

口頭

放射線を利用した蓄光体の残光寿命改善

藤 健太郎; 坂佐井 馨; 中村 龍也; 曽山 和彦; 永田 晋二*; 土屋 文*; 四竈 樹男*

no journal, , 

蓄光体は長残光性蛍光体とも呼ばれ、夜光塗料の代替品として開発されたものである。その特性は残光時間及び発光波長で決められており、残光寿命特性は、捕獲中心である準安定状態のエネルギー準位の有無、及びそのエネルギーにより決定する。ここでは衝突作用(核的作用)を生じ、材料中に構造変化をもたらす量子線を利用して蓄光体の長寿命化に関する研究結果を報告する。核的作用を有する線原として高速中性子、及びイオンビームを使用した。イオンビームとしてプロトンを用いて残光寿命を測定した結果、6.8$$times$$10$$^{20}$$p/m$$^{2}$$以下の照射量では、プロトンの照射量が大きくなるにつれ残光寿命が長くなるということがわかった。高速中性子照射下でも残光寿命の変化を確認することができた。量子線を用いることで、発光(捕獲)中心の構造変化、及びそれに伴うエネルギー準位の変化を生成させ、蓄光体の機能を変化させることができたためであると考えられる。

口頭

超高真空中熱処理による$$beta$$-FeSi$$_2$$基板表面構造と成膜への影響

松村 精大*; 落合 城仁*; 鵜殿 治彦*; 江坂 文孝; 山口 憲司; 山本 博之; 北條 喜一

no journal, , 

$$beta$$-FeSi$$_2$$は近赤外域の受光素子としての利用が期待される。これまで、分子線エピタキシー(MBE)法により$$beta$$-FeSi$$_2$$単結晶基板上にホモエピタキシャル成長を行う場合、基板の前処理条件によって穴状の欠陥が見られることがわかった。そこで、今回、成膜への影響を調べるために、真空中熱処理後の基板表面を観察した。実験の結果、750$$^{circ}$$C以上の熱処理で丸状のくぼみが発生し、温度が高くなるにつれてくぼみの中心に突起物が生成してくることがわかった。また、900$$^{circ}$$Cにおいて1時間から24時間の熱処理を行ったところ、この丸状の構造が時間とともに大きくなることがわかった。化学組成を分析した結果、この突起物部分の組成はFe:Si=1:2ではなくFeリッチ側へと変化していた。このことから熱処理によってSiが蒸発し表面付近で部分的にSi不足が生じることが示唆された。

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